週末の夜だった。
晩酌のビールを片手に、ソファでだらっとしていた。
「話題だし、1話だけ見てみようか」と、軽い気持ちで再生ボタンを押した。
イケメンが、渋滞していた。
主役がイケメン。脇役もイケメン。悪役まで、イケメン。
「これ、キャスティング基準おかしくない?」
でも、続きが気になった。2話を押した。
また、続きが気になった。3話を押した。
気になる。4話。気になる。5話。
お酒が、どんどん進んだ。
気づいたら深夜2時だった。
「今日はここまで」と渋々リモコンを置いた。
話数を確認したら、40話あった。
翌朝、起きてすぐ確認した。
残り、35話。
「…今日も休みだし」
お茶を淹れて、続きを押した。
何日かかけて、完走した。
仕事が終わってすぐ見た。
ご飯を食べながら見た。
お風呂上がりに見た。
寝る前に「あと1話だけ」と言い続けた。
気づいたら40話、終わっていた。
推しが、夢に出た。
フィクションの人物が、夢に出てきた。
朝起きて「あ、夢か」と呟いた。
50代、夢の中でも推しを作っています。
終わった。無理だった。
最終話を見終わった夜。
このドラマを超える作品に、もう出会えない気がした。
次のドラマを見る気になれなかった。
しばらくいい。もう沼には入らない。
3日後。
「これは軽めだから」と自分に言い聞かせながら、また1話を押した。
イケメンが出てきた。
…38話あった。
冷蔵庫に、お酒をとりに行った。
50代、中国ドラマで今日も時間を溶かしています。
でも、いい。だいたい在宅だし。
それでは、また🍵



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